〝もっと早く、使っておけばよかった!〟
と、いうのが、AIを使い始めたいま、思っている率直な感想です。
普段見ているネットニュースで情報が流れて来ていたので、その存在は知っていました。中でも、〝ChatGPT〟という単語は良く目にしていましたが、その度にこんな風に思っていました。
「いま、忙しいので時間が出来た時に取り組んでみよう…」
そして、実際に取り組んでみて思ったのが、この〝もっと早く、使っておけばよかった!〟という感想です。
何故なら、〝忙しい人ほど上手にAIを使うことで業務の大半をAIに任せることが出来る〟からです。
結論は既に言いましたが、大切なのでもう一回表現を変えて記述しておきます。
ChatGPTなどのAIを活用して、生まれた時間をもっと創造的な事に使う!
ということです。
ChatGPTなどのAIを活用する意味
この先、ChatGPTなどのAIを道具として使っていくか?使っていかないか?あるいは、使えないか?で大きく人生が変わって来ると思います。
〝そんな大げさな…〟と様々な書籍やネットの記事を見るたびに同様のメッセージが目に入った時に思っていたことですが、どうやら間違っているのはわたし自身だったようです。
〝AIを道具として使っていくか?使っていかないか?あるいは、使えないか?で大きく人生が変わって来る〟ことはもはや、現実のものとなりつつあります。
「そう言っても、何からどう手を付ければいいのか?」
「パソコンも上手に使えないのにAIなんて使えるわけないよ…」
そんな声が聴こえてきそうですが、わたし自身、実際のところ〝何から手を付けたらいいか…〟という時期が長かったため、なかなかAIを使う機会がありませんでした。
そんな時、自身が取り組んでいる事業活動で〝どうやら、AIを使った方が上手くコトが進むぞ〟と、気付き〝事業活動においてのAI活用〟について学び始めました。
そして、最初に躓いたのが、〝そもそも、AIって何を指すの?〟ということと、〝様々なAIツールがリリースされているけど、何をどう使えばいいの?〟という2点です。
要は、〝AI〟というものに対して漠然としか知識が無かったために何をどう手を付ければいいのか?が見えてなかったというわけです。
きっと、この記事を読んでいる方の中には、この記事を書いた少し前のわたしと同じ状態の人って少なくないと思うんですね。
だから、これからAIツールを触ってみよう、AIを自身が取り組んでいる事業活動に活かしてみようという時のヒントとしてここに残しておこうと思います。
AI、人工知能の定義
そもそも、〝AI〟というのは、機械学習から自然言語処理までの様々なテクノロジーを含めた広い用語のことを指します。
AIは、〝Artificial Intelligence〟つまり、人工知能の略称で、機械が人間の代わりに人間と同じように問題解決が出来るようになることを目的に開発が進められている技術のことなんですね。
言い換えると、データから学習した機械が意思決定を行えるようにする一連のアルゴリズムとその技術がその本質ですが、〝AIの定義〟というのは、昔からキチンと定められてきたわけではなく、その時々で進化してきたというのが現状なんです。
1950年に自然言語処理の研究が始まってから、2022年のChatGPTの登場まで様々な経緯を経て、わたし達の身近に存在するようになりました。
AIのことを知ろうとすると、次の2つのキーワードを良く目にすることになると思います。
それは、〝機械学習〟と〝ディープラーニング(深層学習)〟です。
〝機械学習〟というのは、コンピュータが自動的にデータを分析して、新しい知識を獲得する技術のことで、例えば身近な例で言うと、メールの送受信の時に、〝このメールは迷惑メールかどうか?〟といった判断をする時にコンピューターは何億通、何十億通といったメールのデータを学習して、〝今、届いたこのメールは迷惑メールかどうか?〟を分析、判断して受信トレイではなく、迷惑メールフォルダに入れたり、受信トレイに入れたりしているというわけです。
他にも、株価の予測や画像認識などでこの〝機械学習〟が使われています。
〝ディープラーニング(深層学習)〟とは、前述した〝機械学習〟の一種で、〝人工ニュートラルネットワーク〟を基盤にまるで人間の脳のようにデータを処理して、学習するモデルを作成する技術のことを指しています。
要は、人間の脳を模したコンピュータですね。
身近な例で言うと、iPhoneのSiriやAmazonのAlexaなんかがそうです。
自動運転の技術などにもこの〝ディープラーニング(深層学習)〟が活用されています。
ここまでで、〝AI〟について〝なんとなく分かった〟のではないかと思います。そして、〝なんとなく〟で全然いいんです。
この辺りは、ざっくり知っておけばいいし、この先に興味が出てきたら〝AIの歴史〟や〝AIとは?〟などで深く調べていってもいいかも知れませんが今は、とにかく、〝AIをそつなく使えるようになること〟が大切なので、ここは、サラッと流しても良いかと思います。
で、最初に知っておいた方がいいのは、〝様々なAIツールがあるけど、何から手を付けたらいいの?〟と、いうことだと思います。
最初に触っておきたいAIツール
〝最初に触っておきたいAIはChatGPT〟です。
何故?最初に触っておきたいAIがChatGPTなのか?というと、それは、ChatGPTの登場の仕方がセンセーショナルだったというのがあります。
つまり、それほどChatGPTというAIツールがこれまでのAIツールと一線を画していたということですね。
そんなChatGPTに触れることで、わたし達が触れる最新のAIツールがどういうものなのか?が肌感覚で分かるようになります。
じゃあ、そんなChatGPTというのは何?ということになりますよね。
〝ChatGPTとは、文章を生成するAI〟です。
〝文章を生成するAI〟というのは、〝チャットボット〟といって、これまでにも存在していました。
〝チャットボット〟は、ユーザーとテキストや音声で対話するためのソフトウェアアプリケーションのことで、通販企業の公式サイトなどで〝チャットでお問合せ〟と書かれたところから、お問合せをしたら自動返答が返って来たという経験をお持ちの方もいらっしゃると思いますが、それが〝チャットボット〟なんですね。
厳密に言うとChatGPT=(イコール)チャットボットでは無いのですが、ChatGPTがこれまでのチャットボットと違っている点が、〝AIベースで作られている〟ということなんです。
これまでのチャットボットの多くは、事前に定義されたルールやシナリオに従って動作する〝ルールベース〟で作られていて、シンプルで設定も簡単なんですが、柔軟性に欠ところが多く、ユーザーが求めるような回答を得られない事が多々ありました。
わたしも、急ぎで回答が欲しくて、企業にチャットで問合せをしたところ、的外れな回答ばかりが返ってきて困惑した経験が何度もあります。それが、〝ルールベース〟で作られているチャットボットの限界だったんでしょうきっと。
それに対して、〝AIベースで作られている〟ChatGPTは、こちらが求めるような回答を返してくれるんです。
ChatGPTの凄いところ
ChatGPTの〝Chat〟は、雑談や軽いおしゃべりという意味の英語で、既に一般的な単語になっています。
〝GPT〟とは、〝Cenerative Pretrained Transformer〟の略語で、直訳は〝生成的な学習済みの深層学習モデル〟となります。
そんな、ChatGPTの凄いところは、
ChatGPTの凄いところ
- 回答が柔軟
- 自然な言葉で返答してくれる
- 世界中の様々な言語で会話が出来る
- 会話した内容を覚えている
- 世界トップクラスのビジネススクールの最終試験に合格するレベル
- 段違いな記憶力
- ITリテラシーが低くても使える
- 無料から使える
- 社会への影響力
- トランスフォーマーアーキテクチャ
です。
最後の〝トランスフォーマーアーキテクチャ〟というのは、情報を変換するための枠組みのことで、長い文章でも、その文章の途中の部分が他の部分とどのように関連しているのかを効率的に学習することが出来る仕組みです。
〝エンコーダ〟といって、入力された文章を読み取り、コンピュータが理解します。次に〝デコーダ〟といって、理解した情報を元に新しい文章として出力するという仕組みです。
この〝トランスフォーマーアーキテクチャ〟の何が凄いのか?というと、AIと人が自然な感じで会話が出来るようになったんですよね。どういうことかと言うと、
文章でも音声でも人と人が会話をする時って、文脈がありますよね。例えば、
「今日はどちらへお出かけですか?」
「はい、今日は横浜の中華街に行って中華料理をいただく予定なんです。」
「中華街には良く行かれるんですか?」
「はい、中華料理が好きなのと中華街独特の雰囲気が好きなんです。」
「お勧めのお店ってあるんですか?」
「ありますよ、3店舗くらいあるんですが・・・」
の、会話の最後の〝3店舗くらいあるんですが・・・〟の3店舗は、横浜中華街のお店だということは、会話の文脈から分かると思います。これが文脈なんですが、〝トランスフォーマーアーキテクチャ〟はこの会話の文脈を考慮した正確な応答が出来るという優れた機能なんです。
こういった部分が、AIが人間の思考回路に近づいてきているということなのかも知れませんね。
じゃあ、ChatGPTって完全なAIなのか?というとそうでは無いんです。むしろ、欠点もあって、その欠点をちゃんと知った上で活用しないと大失敗につながるケースがあります。
ChatGPTのダメなところ
では、ChatGPTが完全なAIではない、ダメなところとはどういう部分なのでしょうか?
ChatGPTには、致命的では無いけど対策を講じる必要がある幾つかの欠点があります。
ただ、そういった欠点は開発側でも当然把握していて、日々改善されて行っているので、あくまでも〝現時点での欠点〟という認識です。
そんな、ChatGPTのダメなところは、
ChatGPTの凄いところ
- 学習しているのが2021年9月までの情報(ChatGPT3.5の場合)
- 文脈理解に限界がある
- 回答は必ずしも正確ではない場合がある
- 個人情報の取扱いが完全じゃない
- 専門知識に限界がある
- 計算が苦手
- 創造的なタスクの限界
です。他にもあると思いますが、大枠はこんなところです。
最後の〝創造的なタスクの限界〟について少し解説を入れます。
ChatGPTは、膨大なデータに基づいて学習されているのですが、全く新しいアイデアを生み出す能力には限界があります。
それは、つまり、既存の知識やパターンに基づいて回答を生成するため、人間のような独創的で斬新な発想を提供することが難しいということです。また、ChatGPTは、感情を持っていないため、感情の微妙な表現やニュアンスの違いを正確に再現することが難しいというのがあります。
詩や文学作品のような感情を重視するようなコンテンツの作成には限界があるということですね。
ChatGPTのダメなところとは上手く付き合う
ChatGPTを使い始めた人が、〝ChatGPT使えない〟、〝変な回答ばかりしてくる〟といったつぶやきをX(旧Twitter)にあげているのを良く目にしていました。
これは、ChatGPTの欠点に躓いたんだろうと推測しています。どういうことかと言うと・・・
〝ChatGPTは万能じゃない〟ということです。
良く出来た秘書であり、決して魔法使いじゃないということですね。
だから、ChatGPTのダメなところとは上手く付き合いつつ、その有能さの恩恵を受け取ることがわたし達人間に求められていることなんだと思うわけです。
これは、ChatGPTに限ったことではなく、全てのAIツールに言える共通の考え方なんだと思います。
そして、この〝AIツールを上手に使いこなすこと〟がこの先の仕事やプライベートにもの凄く影響してくるんだろうと見ています。
まとめると、つまりこういうことかと
この記事のまとめとして
- AIにはなる早で触れた方がいい
- 忙しい人ほど、早くAIを使えるようにした方がいい
- わたし達人間は、AIを活用してそこから生まれた時間を創造的な事に使う
- 〝機械学習〟と〝ディープラーニング(深層学習)〟を良く目にする
- 最初に手を付けるのはChatGPT
- ChatGPTの凄いところ
- ChatGPTのダメなところ
- ChatGPTのダメなところと上手に付き合う
- 〝AIツールを上手に使いこなすこと〟がこの先の仕事やプライベートにもの凄く影響がある
この中でも、最初に手を付けるのはChatGPTということを最後に取り上げておきます。
わたしは最初、MicrosoftのCopilotというAIに触れて、次にChatGPT、直ぐに画像生成AIのAdobeのAdobeFireflyで画像を生成してみたりしたのですが、
改めて、〝まずはChatGPTをちゃんと使えるようになっておこう!〟と心に決めたんですね。
その理由は、単純に、
〝プロンプトという指示文をちゃんと書けるようになっておかないと、思うような結果を得られない〟
ということに気づいたからに他なりません。
どういうことかというと・・・
〝画像を生成するにしても、動画を生成するにしても、全てを司るのはプロンプトだから〟
に尽きるんです。
ちなみに、プロンプトというのは、簡単に言うと、特定の目的やタスクに対して、システムやツールが適切に応答できるように与える指示や入力のことです。
要は、呪文ですね。
この〝呪文〟を上手く扱えるようにならないと、何にも始まらないというのが、いまわたしが立っている場所なんだと思います。